ここから本文です。
海岸の環境や利用を促進する階段式護岸などの海岸保全施設の整備を実施
北茨城市の北部に位置する五浦(いづら)海岸は、海に突き出た断崖と内湾の連続する独特の風景でその名を知られ、特に近代日本美術の聖地といわれる六角堂周辺には多くの観光客が訪れていいます。
五つの内湾をもつことから五浦と呼ばれるこの海岸は、崖や岩礁が波の侵食により複雑に削り取られ、雄大で風光明媚な姿となっていますが、その崖侵食が進み貴重な文化遺産が崩壊する恐れがでてきたころから、平成元年度から平成6年度にかけて保全対策を実施しました。
事業にあたっては、周辺の景観との調和を図るため、多方面の関係者から助言を得ながら、人工礁、人工岩礁、人工崖などの複合施設による保全対策を図りました。
▲五浦海岸の全景 |
▲整備後の五浦海岸 |
|
|
▲整備前の六角堂 |
▲整備後の六角堂 |
高萩市に位置する高戸(小浜)海岸は、切り立った海食崖の下に広がる砂浜と海を備えた海岸風景は「日本の渚・100選」に選ばれ、近くには古代の歌にも詠まれた「ささき浜」と小浜海岸をむすぶ「万葉の道」があるなど、昔から人々に親しましてきた海岸です。
事業にあたっては、景観や利用面に配慮した施設として、緩傾斜護岸や人工リーフと併せて、駐車場やトイレを整備しました。
休日や夕方には、たくさんのグループや家族連れなどが、思い思いに憩い、賑わいをみせています。
▲高戸(小浜)海岸の全景 |
▲護岸や砂浜で憩う人々 |
日立市十王町に位置する伊師海岸は、岐阜県の長良川などの鵜飼いで知られる海鵜(ウミウ)の捕獲が日本で唯一許可されている鵜の岬と白砂の砂浜が美しい景観を創造している海岸です。また、夏には伊師浜海水浴場として利用されるほか、隣接地には稼働率日本一を誇る国民宿舎「鵜の岬」が立地するなど年間を通して多くの人々でにぎわっています。
これまでに、砂浜の安定化するために離岸堤を設置し、併せて、景観や利用面に配慮した階段式護岸を整備しました。
▲整備された伊師海岸 |
▲国民宿舎「鵜の岬」と伊師海岸 |