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更新日:2020年3月25日
この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。
最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科に係る進捗状況について
(作成:報道・広聴課)
令和2年3月25日(水曜日)
10時32分~11時20分 会見室
読売(幹事社):幹事社の読売新聞です。よろしくお願いします。本日は,知事から主に2件発表事項があるということですので,お願いします。
知事:まずは,新型コロナウイルス感染者5例目について,昨晩,ご報告したものの追加情報を報告したいと思います。
昨晩,5例目の患者の濃厚接触者27名及び入院患者4名,それから,退院予定者の4名,計35名に対してPCR検査を実施いたしましたので,その結果をお知らせいたします。昨日公表しましたとおり,患者さんのご家族2名及びお付きの家政婦1名が陽性と判明いたしましたが,それ以外,医療従事者やもう1人の家政婦の方,それからも同一の入院病棟で入院されていた他の入院患者の方,退院予定者の方,全てについて陰性だということがはっきりいたしました。したがって,今回の5例目の件については,院内感染という疑いは無くなったと判断しております。
もう一つ,4例目で,東京の医療機関に勤務されていた方の関係でございますが,東京都には連絡をしておりましたが,職場については公表してほしくないということで,公表を差し控えておりましたが,昨日,東京都(台東区)の方から,当該病院で院内感染が起こっていた(疑いもある)ということで発表がありましたので,医療機関の名前を公表いたします。公益社団法人ライフ・エクステンション研究所付属永寿総合病院,場所は東京都台東区上野でございます。
また,もう1人,牛久在住でゴルフ場に勤務されていた方についても,東京での活動ということもあったということで,そういう情報などを様々総合して,最後の資料をお配りしておりますが,これまでのガイドラインについて,必要な見直しをさせていただきました。
まず,現状分析でございますが,県内でこれまで発生した10例の新型コロナウイルス感染患者のうち4例,ひたちなか市の方,つくば市の社交ダンスの教師をされている方,それから阿見町の方については,全て海外への渡航歴があって,感染はおそらく海外で発生したものと疑われる事例が4例,そのほかの4例として,つくば市での家庭内の関係者,ご家族及び家政婦の方ということで,これは家庭内感染が疑われる例が4例,最後の2例として,土浦市及び牛久市在住の方のケースでは,東京都内での勤務,あるいは休日等での活動等がございましたので,こちらについては,そちらでの感染が疑われる事例,調査中ではございますが,事例があると分析しております。
したがいまして,本県における現状の発生動向から,県内で感染が疑われ,かつ感染源が明らかでない事例が明らかに増加しているという状況までには至っておらず,継続的な感染の連鎖や集団感染,いわゆるクラスターが県内で発生している蓋然性は高くないのではないかと判断しております。
このことから,現在,まずはターゲットとして考えなければいけないのは,海外からの感染源が持ち込まれるケース及び東京を始めとする本県よりも感染の拡大が進んでいる地域からのウイルスの持ち込み,この2つを極力防止する対策を改めて検討し,本日,さらに取り組みの強化という形で発表させていただきます。
当面の対応として,2つございますが,1つ目,これは,先日,ガイドラインとして発表させていただきましたが,2週間以内に海外から帰国された方,自宅待機にご協力いただくとともに,帰国者・接触者相談センターにご連絡いただくよう改めてお願いいたします。
2つ目として,都市部など感染が拡大している地域への移動については,まずは慎重な判断をお願いしたい。また,当該地域に通勤されている方,県南中心に多くいらっしゃると思いますが,テレワークによる在宅勤務や,あるいは混雑を避けるためのフレックスタイムの積極的活用などにもご協力いただきたい。この2点で,当面,対応を行っていきたいと考えます。最初のコロナ関係の発表については,以上です。
読売(幹事社):ありがとうございました。ただいまの知事からの発表事項に関して,幹事社から数点質問をさせていただきます。まず,1点目は,4例目の土浦市で医療機関に派遣で従事されていた方の勤務先が,院内感染が確認された病院だったということですが,この4例目に波及した県内の影響というのはまだ確認されていないということでよろしいでしょうか。
知事:はい。
読売(幹事社):その上で,今後の対応策,現状,決まっていることがありましたらお願いします。
知事:この4例目についてですか。
読売(幹事社):はい。
知事:特に,現状,対応は変える必要は無いと考えています。東京都の方で,この院内感染については対応していると理解しております。
読売(幹事社):4例目の方については,発症前ですが,病院以外の勤務先が確認されていたかと思います。
知事:アルバイトという形でレストランの厨房で職務を行ったと伺っていますが,厨房の同僚の方等を含めて検査をして,陰性・・・
事務局:発症前ということで,健康観察を行っていただいております。
知事:発症前だったの。営業も,今,休業していると伺っていますので,十分な対策をとられているのではないかと認識しています。
読売(幹事社):わかりました。次に,1枚目の5例目の濃厚接触者への検査結果では,昨日発表以外については全て陰性が確認されて,院内感染の疑いは無くなったと判断されていますが,引き続き,5例目の感染源,どこから感染したのかというのは,まだ見立て等は無い状況でしょうか。
知事:現在調査中ですが,一つ,有力な可能性としては,社交ダンスの教師をされている方が,海外渡航歴がありますので,そこに原因がある可能性は十分あるのではないかなということで,現在,調査をしております。
読売(幹事社):その男性講師の働き先,どこで講師を勤めていらっしゃったか,どういうところで,どれぐらいの規模で教えられていたか,昨晩の段階では調査中だったかと思うのですが,報告できる事項があればお願いします。
事務局:引き続き,調査中でございます。
読売(幹事社):わかりました。最後に,発表事項の関連でお伺いするのですが,昨日,東京五輪と聖火リレーの延期等が発表されましたが,知事のお受け止めをお願いします。
知事:アスリートファーストということで,1年程度の延期が正式にIOCの方で決定されたということは,やむを得ないし,当然なのかなと考えております。我々も,サッカー競技の一部をホストする,ホスト県の一翼を担っているわけですので,聖火リレーを含めて,しっかり1年後の東京オリンピックの成功を目指して,準備を継続していきたいと考えております。
読売(幹事社):ありがとうございます。各社さん,質問がありましたらお願いします。
読売(幹事社):オリンピックの関連なのですが,昨晩,延期が決まりましたが,これは事前に県の方に組織委員会から情報は来ていたのでしょうか。
知事:昨日,橋本オリンピック担当大臣からお電話をいただいて,状況の説明と,最終的にそういうふうになった場合でも,引き続き,ホスト県として協力を要請したいというお電話をいただいています。
読売(幹事社):電話というのは,夜より以前の段階。
知事:はい。
読売(幹事社):昼間,いつごろですか。
知事:午後3時ぐらいですかね。
読売(幹事社):ありがとうございます。あと,今後,オリンピック延期に向けていろいろ準備が進むと思いますが,県としてどういった準備が必要。
知事:関連に絞っていただけますか。今はコロナウイルス関連ですので。患者の話で。また別途それは質問していただいた方がいいのではないかと思うのですけれども。
読売(幹事社):それでは,また。
読売(幹事社):そうしましたら,東京五輪関連は,最後の2点目の発表事項以降に,また改めて時間を設けたいと思います。では,発表事項に関連して,何か質問がありましたら,他社さん,お願いします。
NHK:この新型コロナウイルスに関して,現在,入院中の方は合わせて何人になるのでしょうか。
事務局:12人です。クルーズ船の方がまだお二人いらっしゃいますので。
NHK:うち2人がクルーズ船。先日,入院調整のスキームが発表されましたが,現在のところ,順調に入院先というのは決まっている状況。
知事:まだキャパシティには余裕がある状況です。
NHK:今だと,軽症の方についても,自宅待機をお願いせずに入院できているような状況ということですか。
事務局:先ほど,入院中と申し上げましたが,基本的には軽症の方も,今は入院という予定でおります。
NHK:ありがとうございます。
茨城:4例目の方に関してなのですが,勤務している病院が公表されましたが,そちらで院内感染が起こっている(疑いもある)ということですが,茨城県内の方で,そこの病院にほかに勤務されている方は確認されていますでしょうか。
知事:今のところ確認されておりません。
茨城:あと,牛久のゴルフ場の方ですが,東京都内での活動がということがありましたが,そのあたり,東京都内でどういったことをされていたかとか,わかれば教えてください。
知事:都内で飲食,お酒を召し上がったのと,あとは遊技施設で過ごされていたということはお聞きしております。
茨城:ありがとうございます。
東京:当面の対応の2番目に,都市部など感染が拡大している地域というのがありますが,これの差す意味というのは,その少し前に,東京都をはじめとした本県より感染拡大が進んでいる他地域がありますが,大体同じ意味ということでよろしいでしょうか。
知事:はい。
毎日:先ほど,ダンスの講師の方のお話がありましたが,先日の会見で,つくば市に関しては,今後の状況によっては,行動の自粛要請などを検討するとおっしゃっていましたが,その点は,現状,いかがなのでしょうか。
知事:改めて現状分析で申し上げたことの繰り返しになりますが,これまでの調査の結果,感染源が明らかでない,我々が把握できないところでクラスターが発生しているというところまではまだ行っていないのではないか。もうちょっと調査をして,現状を把握しながら,必要な対策を行っていきたいと思っています。
毎日:つまり,現状では,つくば市に限って,何らかの要請を行うような状況には無いということですか。
知事:無いということです。
毎日:ありがとうございます。
茨城:有力な可能性があるということで,社交ダンスの講師の方なのですが,2月1日にイタリアから帰国されたと。発症までは1カ月以上時間があるのかなと思います。その辺も含めて,このダンス講師の方の濃厚接触者の調査とか追跡,そのあたりはどう対応していくお考えか,お聞かせください。
知事:現在,この方のパートナーの方も含めて,濃厚接触者の調査を,検査をすることも含めて対応しておりますし,また,5例目の病院関係者の方の感染源のウイルスがどこの由来のものかということについても,国立感染研究所に依頼して,今,検査をしておりますので,そういう結果などを総合的に判断しながら,感染源がどこなのか,県内での我々の把握できていない感染拡大の可能性が有るのか,どれだけ高いのかということを状況判断していきたいと思っています。
茨城:ちょっと細かいのですが,国立感染研究所の協力というのは昨日くらいから得ているということですか。
知事:はい。
茨城:ありがとうございます。
事務局:これから検査とかをお願いしていきますので,まだ実際に検体を運んでいるとかというところではございません。
読売:5例目の濃厚接触者等の調査なのですが,最初の発表段階では,リハビリ施設への立ち寄りの可能性があったと思うのですが,リハビリ施設関連では濃厚接触者はいないという判断でしょうか。
知事:いなかったというふうに判断しております。
読売(幹事社):現在は休業中だったかと思うのですけれども。
知事:リハビリ施設は休業していると伺っています。
読売(幹事社):対応としては,引き続き休業ということですか。
知事:それは病院側の判断に任せたいと思います。
読売(幹事社):ありがとうございます。
TBS:医療関係の質問なのですが,現在でもマスクの入手困難が続いていると思いますが,医療現場のマスクの現状と,あと今後の対応が何かありましたらお願いします。
知事:先日,30万ほどマスクが来るという話になっていますが。
事務局:最初,国の方から4万枚来ましたのを,感染症指定医療機関をはじめ,新型コロナウイルス対応に協力いただく医療機関にお配りしたところですが,今般,新たに,3月下旬に34万枚,国の対策の第2弾の一環として,本県にマスクの供給をいただけることになりました。
知事:先日,配布方法などもお伝えしたとおりです。
事務局:一般の医療機関を含めて,3月中に配布をする予定としております。
東京:ガイドラインの関係なのですが,何かを変えたというわけではないという認識でよろしいのでしょうか。
知事:変えたのは②です。
東京:この部分は強化したという捉え方でいいのですね。
知事:そういうことです。
東京:わかりました。
茨城:5例目の方の関係なのですが,濃厚接触者の検査でみんな陰性ということでしたが,入院患者4名で,発熱という症状が出ているかと思うのですが,このあたりはどのような原因で発熱されている部分なのでしょうか。
知事:それは伏せておきたいということですので,コメントを差し控えたいと思います。
茨城:何か別な。
知事:要するに,コロナウイルス関連ではない発熱だということですので,詳細については差し控えさせていただきます。
茨城:あと,陰性だった方たちですが,この後2週間,健康観察ということですが,再検査をする予定はあるのでしょうか。
事務局:基本的に,濃厚接触者に当たらない方も含めて,幅広く,同じフロアに入院されている方ということで,今般,かなり厚めに検査をさせていただいたところです。ですので,この中で濃厚接触者に当たる方につきましては,慎重に経過を見ていくことになると思いますが,全員濃厚接触者というわけではないということはご理解いただければと思います。
茨城:ありがとうございます。
産経:先ほど,基本的な考え方は,②が変わったというお話があったのですが,では,これまでどおり,アウトドアのレジャーとか,あと学校の休校とか,そういうのは特に考えていないということでよろしいでしょうか。
知事:今までどおりの方針でいきたいと思っています。
産経:わかりました。方針に変更なしで。
知事:はい。
茨城:9例目の社交ダンスの講師の方なのですが,この方が運営している,あるいは働いているダンス教室の名前の公表などはしないのでしょうか。
事務局:現時点では差し控えさせていただきます。
茨城:院内感染ではないということで,むしろこちらのほうで広がる可能性というのもあるのかなと。調査中ではあると思うのですが,その点はいかがでしょうか。
知事:調査中です。
茨城:わかりました。規模もどれぐらいになるかというのは,今のところ,まだ全然不明と
知事:調査中です。
茨城:わかりました。
読売(幹事社):その他いかがでしょうか。それでは,次の発表事項をお願いできればと思います。
知事:それでは,スライドを使って次の発表事項をご説明したいと思います。医師確保でございますが,進捗がございましたので,ご報告したいと思います。
令和2年4月から,筑波大学から,小児科専攻医の1名の方が日立製作所日立総合病院の小児科への派遣が決まったということが1つ目,それから,同じく4月から,常陸大宮済生会病院の内科,救急科に自治医科大学から消化器内科医の1名の派遣が決定したということでございます。これによって,現在の医師確保,16ポストのうち,11.1ポストが,今,埋めることができたということで,残り5.5ポストということになるわけでございます。
残りの5.5ポストについても,さらに何ポストかは今年度末までにまた発表ができる確保の見通しが立っているものもございますので,本年の9月までの2年間での16ポストを埋めるということについても,現在,順調に進捗しているということでございます。私の方からは,以上です。
読売(幹事社):ありがとうございました。それでは,幹事社から数点質問させていただきます。まず,それぞれ,筑波大,自治医科大,各医科大からの派遣が決まった背景としては,どういった取り組みが功を奏したと考えられるのでしょうか。寄附講座なりいろいろあるかと思うのですけれども。
知事:日立製作所日立総合病院については,地域周産期母子医療センターが停止して非常に時間がたっているわけですが,そのセンターの再開ということのために,最初に産婦人科の医師を確保して,残り1名の小児科医の確保が課題だったわけでございますが,担当部局の方で筑波大学といろいろ調整しながら,今回,追加の小児科医を確保することができたということです。
それから,自治医科大学の方では,もともと自治医科大学から常陸大宮済生会病院には医師を派遣していただいているわけですが,専門医研修とか,いろいろ制度が変わる関係で,なかなか派遣が難しかったところ,今回,消化器内科医の1名の派遣を決定いただいたということで,担当部署,部局が非常に努力したことの成果なのかなと感じております。
読売(幹事社):わかりました。もう1点,再開を目指している日立の地域周産期母子医療センターなのですが,今回,医師を確保できたということで,今後どういった準備を進めて,いつごろの再開を県として目指されているかということがありましたらお願いします。
知事:医師の数はこれで確保できたということなので,今後は,体制の整備,看護師の方なども含めてトレーニングをして,再開を目指すということになります。病院側からは,再開の時期はおおむね来年の4月ごろになるのではないかなと聞いています。
読売(幹事社):先ほど,目途が立ったということなのですが,こちらの再開によって,地域医療にとってはどういった恩恵が受けられるか,改めてこちらのセンター再開の意義をご説明いただければと思います。
知事:日立製作所日立総合病院は,県北地域を象徴する非常に重要な中核的な医療機関ですので,人口減少で苦しむ県北地域において,この日立総合病院で周産期母子医療センターが再開できることになったということは,非常に地域の発展,あるいは地域の方々の安心・安全の確保という意味で,とても大きい,意義のあることではないのかなと感じております。
読売(幹事社):ありがとうございました。幹事社からは以上です。各社さん質問がありましたらお願いします。
産経:今後,鹿行地域の医師確保についてはどういうふうに進めていかれる方針とかってありますか。
知事:鹿行地域についても幾つかお願いをしている大学等がございますので,引き続き,粘り強くそちらの交渉を続けていきたいと思っています。
茨城:母子医療センターなのですが,先ほど,おおむね来年の4月ごろからという話がありましたが,これは当初予定されていた時期よりも早めに再開できそうということでよろしいですか。
知事:今回初めて医師が確保できることが明確になったので,当初はいつを想定していたのか,そういうのは無かったと思いますが,様々な準備を考えると,来年の春,4月ぐらいになるのではないかなと今見ているということだと思います。
茨城:あともう1点なのですが,最優先で医師確保に取り組む医療機関,ポストが埋まってきたなというお話だったのですが,このほかの医療機関の追加など,今,ご予定しているものがあれば教えてください。
知事:とりあえずこの医療機関の16ポストを全部埋めることを今年の9月までに全力で行っていきたいと思います。また,医師確保計画とか,様々な調査の分析の結果,さらに追加で必要なポスト等が判明した場合には,この16ポストの見直しを行った上で対策に取り組んでいきたいと思っています。
茨城:ありがとうございます。
読売(幹事社):その他いかがでしょうか。それでは,次に移らせていただきます。それでは,幹事社から,発表事項以外の質問をさせていただきます。
読売(幹事社):先ほど,先行して伺ってしまった五輪の関連になるのですが,県内では,まず,都市ボランティアの方や,カシマサッカースタジアムの会場の確保や交通渋滞対策など,関係者の方がいらっしゃると思うのですが,まず,都市ボランティアの方に向けては,今後,県としてどういった対応をとられているか,そういったメッセージがありましたら,まずお願いします。
知事:都市ボランティアの関係については,東京の状況なども見ながら,我々としてどう対応するかというのは検討したいと思いますが,1年先に向けて,また事情も大幅に変わってくる方もいらっしゃると思いますので,状況を見ながら,場合によっては,ボランティアの方の再募集もせざるを得ないのではないかなと考えております。
読売(幹事社):関連して,聖火リレーについてはいかがでしょうか。
知事:聖火リレーは,なるべく,現在リレーの走者として選ばれた方がそのまま走れるように,尊重しながらということで組織委員会の方からも発表があったと理解しております。我々も,そういう方針に従って粛々と準備を進めていければなと考えております。
読売(幹事社):県内では,サッカー競技の開催で,カシマサッカースタジアムの会場を確保していましたが,こちらの会場の確保のめどなどがありましたら,現状,決まっていることや見立てなどありましたらお願いします。
知事:現状のところは,まだ発表されたばかりで,何も決まっておりませんが,オリンピックということですので,会場の確保は最優先で行う必要があるものですので,確保できるかできないかではなくて,確保するのだと私は感じておりますけれども。
読売(幹事社):ありがとうございました。幹事社からは以上です。各社さん,お願いします。
毎日:今の五輪の関係なのですが,新型コロナウイルスの影響もあると思うのですが,1年程度延期ということで,経済的な観点で,県内でどのような影響が生じると分析されていますか。
知事:県内の影響としては,当然,オリンピックの開催によってたくさんの観客の来訪などを期待していた鹿嶋をはじめとする鹿行地域では,若干,期待していた経済効果というのが先延ばしになったという影響はあるかと思いますが,県内全体として見れば,日本全体の影響をそのまま反映する形で,特に茨城県だけというところはそんなに大きくないのかなとは思っています。
毎日:質問が前後して恐縮なのですが,五輪の今回の1年程度の延期という判断は,国内だけではなくて,世界中の状況を鑑みて,どのような感想を持たれていますか。
知事:様々な競技団体,あるいはイベント,あるいは放映権,ステークホルダーのいる中でのIOCなり組織委員会なり,様々な方々が熟慮して決断した内容ですので,適切なのではないかなと理解しております。
毎日:追加で,コロナ関係で,先日,文部科学大臣が学校の再開についての指針を発表されましたが,まずこれについての所感と茨城の対応について教えていただきたいのですが。
知事:私どもの対応は,先日お伝えしたとおり,23日から部活動の再開,原則4月の入学式,始業式は,規模縮小などのさらなる注意を払った上ですが,原則行うということで,通常の状態に戻すということでガイドラインを発表させていただきました。
今回の文部科学省の内容は,我々の発表した内容を別に変える必要の無いものだったと理解しておりますので,我々としては,既に発表したガイドラインに沿って,粛々と学校活動を通常の状態に戻していきたいと思っています。
茨城:五輪の関係ですが,昨日の夜,そういうふうに発表されたということで,まだ時間もたっていないのでまだ何とも言えないところもあるかと思うのですが,現時点で,今,経済効果の話とかも出ましたが,それ以外に,県内への影響として想定し得るものというのはどういったところを今考えていらっしゃいますでしょうか。県として対応しなければいけない。
知事:会場の確保,ボランティアの方々に対する対応,それから,交通渋滞対策をスケジュールどおりやるかどうか,そういうことなどを含めて,若干対応はあるかと思いますが,県内の経済とかに,今,大きな影響を与えることはそれほど無いのではないかなと思っています。というよりは,今は多分,このコロナ対策のほうが,経済,あるいは社会生活に対して非常に大きなインパクトを与えつつあるので,そちらの対策に今は集中する必要があるのではないかなと考えています。
茨城:あと,昨日の夜から現時点までの間で,先ほど県庁に来るときに,カウンターボードとか撤去されていたりとかも拝見したのですが,早速もう動かれているような対応というのはどういったことがありますでしょうか。
知事:オリンピック関係の対策本部というか,県庁内での本部の設立予定を見合わせたりとか,若干はございますが,これから本格的に何が必要かということを精査した上で動いていくことになると思います。
茨城:ありがとうございます。
産経:経済的な観点での影響ということでさっきから質問があったのですが,県としては,これから,コロナも含めて,五輪での影響も含めて,何か対策をとっていくというのは,今のところ方向性というのはありますでしょうか。
知事:先日発表させていただきました国の緊急経済対策に呼応した形での特に中小企業を中心とした経済対策をまずはしっかりと実施していくということであると思っていますし,さらに追加の対策が必要な状況ということになれば,国ともしっかりと歩調を合わせながら,今後また検討していきたいと思っています。
産経:ありがとうございます。
東京:ちょっと話題が変わるのですが,昨日,東京電力が,福島第一原発のトリチウム水の処分について,海や大気への放出が仮に決まった場合の処分方法の素案なるものを発表しまして,海に捨てる場合,トリチウム水を告示濃度分の40倍ぐらいに薄めて,海水で500~600倍に希釈するということなのですが,それで捨てると。その場合,30年ぐらいかかるということなのですが,今,現実に保管されているトリチウム水を,福島第一原発にかつてあった保安規定に従うと,40年から50年ぐらい本来かかるはずなのです。それを30年で捨てるということは,薄めはするものの,総量としては大量に捨てるということになるのですが,このような内容を東電が示したことについてどのように思われるかということと,知事は,トリチウム水の処分方法については,白紙でもう一度検討してほしいというお立場に変わりは無いかという,その2点をお聞かせください。
知事:同様の内容が,今後,東京電力の方から説明があるということを,2月20日に松永福島原子力事故処理調整総括官が私のところにご来訪いただいてご説明をいただきましたので,その内容については承知しております。今後は,東京電力さんから話をしっかり伺って,また,当事者に対する説明もしっかりしていただくようにお願いしようと考えています。
私からの海洋放出に対するコメントとしては,前々から申し上げていますように,安易な結論有りきのことではなく,どうやったら風評被害の抑制も含めてベストの案ができるのかということをしっかり検討していただきたいということに尽きるということでございます。
東京:今ご説明がありましたが,総括官がいらっしゃったとき,昨日,東電が発表したような内容は,もう既に説明があったということなのですね。
知事:そういう具体的な話を,東京電力が,今後,私のところに説明に来るという話をいただきました。
産経:またちょっと飛ぶのですが,この間の県議会のジンベエザメの方ですが,あれは令和4年を目指していたと思われますが。
知事:令和4年,そうです。
産経:その計画の今後の方針とかに変更はあるのかということと,採決されたということで,その所感を両方よろしいでしょうか。
知事:いつの時期が目標になるかということを言うのはまだ早いのかなと思っています。
県としては,早速,有識者も含めたひたちなか・大洗リゾート構想の検討委員会のようなものを立ち上げる準備も進めておりますので,今後,また状況によっては,予想していた以上にスケジュールが遅れるかもしれないし,場合によっては,予想していたとおりのスケジュールに戻すことができるかもしれないし,今後の様子を見ながらということになると思います。
産経:ありがとうございます。
朝日:また処理水に戻るのですが,漁業者との面会と経産省の担当者からの面会から1カ月ぐらいたちますが,知事の方で,今後,国とか中央に働きかける予定というのはございますでしょうか。
知事:現在は,非常に丁寧に私のところに逐一ご説明に来ていただいているので,私の方から何か出かけて行って申し上げる必要性というのは今は感じておりません。
朝日:それと,この問題,知事の白紙で検討というのは非常にわかるのですが,これは,知事は一政治家として打ち出している主張なのか,それとも茨城県庁として打ち出している施策なのか,どちらなのでしょうか。
知事:茨城県知事としての私が打ち出しているコメントです。
朝日:県庁として政策決定してというようなものではないということですね。
知事:県庁として政策決定しているということと,私が県知事として発言するということと,違いがよくわからないのですけれども。
朝日:わかりました。
時事:それるのですが,先日,香川県議会で,ゲームを子どもは1日60分という条例が議決されまして,茨城県としては,eスポーツを軸にした地域振興みたいなものを大々的にやられていると思うのですが,割と論議を呼んでいるような条例にもなっていまして,その条例が議決されたことに関して,大井川知事として,所感をお聞かせいただければと思います。
知事:私もニュースで拝見しただけで,中身を詳しく知っているわけではないのですが,その報道が正しければ,その条例についても,時間を区切って,制限してというふうに推奨はしているものの,強制力を持っているような中身ではないと伺っています。教育上の配慮から,そういう条例をつくられたということなのかなと思いますが,ある意味,ゲームを過度にし過ぎて依存症になるという問題というのは,一方で存在する事実は事実としてあるので,そういうことに気をつけながら,ただ,だからと言って,eスポーツをやるべきではないということにもつながらないと思いますので,それはそれとして静観をしていきたいなと思っています。
一方で,経済産業省はじめ,eスポーツ産業振興に本格的に乗り出したという話もございますので,大きな流れとして,eスポーツが,今後,一つの産業として育てられていくという流れは変わらないのではないかなと見ています。
時事:わかりました。ありがとうございます。
産経:今の質問に関連してなのですが,今後,県としては,eスポーツはどういうふうに進めていこうというのは,今,構想はありますか。
知事:民間企業を中心にeスポーツ関係のイベントに対する支援とか,あるいは人材の育成に対する支援とか,そういうことについて,今後,県としても施策を展開していくことになるのではないかと思っています。
産経:ビジネス化とかというのは考えてはいるのですか。
知事:ビジネス化ということは,基本的に民間ベースで動く話なので,そういう動きがあるのだったらサポートしていきたいということと,あと,イベントとして,オリンピックの関連で何か計画できたらなということも実は計画していたのですが,延期になったので,そういうことについてもまた引き続き検討していきたいと思っています。
産経:ありがとうございます。
朝日:昨日,茨城空港の愛称の変更に関して,有識者会議が,一定の愛称の候補というものを示されましたが,知事は,先日の記者会見でも,年度内にも愛称を変更するかどうかについて方針を示すようなお考えを示されていましたが,有識者会議の昨日のそういうご意見を受けて,今,どういうふうにお考えなのか,お考えをお聞かせください。
知事:有識者の方々にご検討いただいて,茨城空港という名前が,国内では,特に県内には定着しているということで,海外向けの名称について,6つの候補ということでご提示いただいたということについて,私も非常に適切な判断なのではないかと思っています。
いずれにしましても,今後,県内でパブリックコメントを求めることになると思いますので,県民の皆様の様々なご意見を伺いながら,また,有識者の方々の意見をお聞きしながら,判断していくことになるのかなと思っています。
朝日:そうしますと,現段階では,愛称を変えるべきかどうかについて,知事としては,まだ判断はしていないということなのでしょうか。
知事:そうですね。最終的な判断は,有識者会議からの答申を得た上で検討することになると思います。
朝日:ありがとうございました。
茨城:新型コロナウイルスの話に戻るのですが,ここまで自粛とか休校とか長く続いてきて,県民の方もコロナ疲れみたいなものが出てきたり,一方で,気持ちの緩みということも指摘されているところもあると思うのですが,これから新年度に向けていろいろ不安な思いをされている方もいると思うのですが,改めて,県民の皆様とか子どもたちに,知事からメッセージがあればお願いします。
知事:新型コロナウイルスの感染の拡大が,今や茨城県でも1~2週間の間に10件ということで,勢いを増してきている状況です。県民の皆様は,今まで様々な活動の制限を強いられたところもあって,大変なご苦労をされているとは思いますが,せきエチケットでありますとか,大規模なイベントに参加することは控えるとか,開催を自粛するとか,感染を防止するための基本的な活動は引き続きお願いをしたいと思っています。油断をしてしまうと,あっという間に感染が広がるという非常に感染力の強い,怖い病気だなというふうに見ていますので,よろしくお願いいたします。
ただ,この前,ガイドラインで示させていただいたように,そういう注意をしながら,一方で,通常の生活を取り戻していくことも非常に重要だと考えています。今まで10例の感染者が出ていますが,県内で大規模なクラスターの発生というような非常事態というところまでは全然至っていないと今のところ分析しておりますので,この前のガイドラインで挙げましたとおり,例えば学校の活動であるとか,野外での観光地の訪問とか,コミュニティ,あるいは家族,あるいは職場の同僚のような,不特定多数ではなく,特定の方々での集まりなどについては,通常の活動として,注意をしながら社会生活の一部として取り戻していただければと思っています。
茨城:ありがとうでございます。
読売(幹事社):各社さん,よろしいでしょうか。それでは,ありがとうございました。
知事:どうもありがとうございました。
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