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更新日:2021年4月22日

 

 知事定例記者会見における発言要旨210422

この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

 

知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。 

いばキラ(外部サイトへリンク)

 

令和3年度4月補正予算案について

※配布資料(PDF:291KB)

福島第一原子力発電所の処理水問題について

新型コロナウイルス感染症への対応について

GW期間中の新型コロナウイルス感染症対策について

(作成:報道・広聴課)
令和3年4月22日(木
曜日)
11時20分~11時46分 会見室

 令和3年度4月補正予算案について

東京(幹事社):よろしくお願いします。幹事社の東京新聞です。まず、知事の方から発表事項があるということなので、お願いします。

知事:まず、本日は、令和3年度4月補正予算案をまとめましたので、そのご報告をさせていただきます。スライドにありますように、新型コロナウイルス感染症の感染拡大抑制、あるいは、県民生活や県内産業等への支援などに必要な予算の計上を、スピード感を持って実施するために、4月の補正予算を組むことといたしました。

 一般会計の補正予算額294億1,000万円になります。新型コロナウイルス感染症への対応分がほぼ全体の9割以上ということでございまして、293億8,900万円、その他、県政の課題等で2,200万円という内容になっております。

 まず、1つ目の中身としましては、新型コロナウイルス感染症の医療従事者に対する応援事業でございます。これは、県独自で、患者1人当たり100万円の支給をコロナウイルス感染症の患者を受け入れた病院に対して行ってきたわけでございますが、この継続を行うための費用でございます。これまでに寄附も含めてたくさんのご支援、それから、県の財源からも支給をさせていただいてきたわけでございますが、さらにこれが医療従事者向けのワクチンの優先接種が一通り済むまで実施をするというものでございます。

 続きまして、介護福祉施設退院促進事業でございます。こちらは、入院された新型コロナウイルス感染症の患者さんが、元々利用されていた介護施設に、速やかに退院基準を満たした後に戻っていただくための支援でございます。これがスムーズにいかないと入院患者の高止まりという状況になってしまいますので、これに対応するために、元々入所していた施設に戻る場合に、1人当たり2万円の支援をさせていただきます。国の方で、別な施設に行く場合には、別途支援が用意されているものですから、元々の施設に戻る時の支援がなかった分について、県で補塡をさせていただきます。

 これも、高齢者施設入所者に対しては、ワクチン接種が6月末ぐらいをめどにほぼ行き渡ると、今、予定しておりますので、そのぐらいまでを事業の実施期間というふうに想定しております。

 次が新型コロナウイルス感染症対策営業時間短縮要請協力金でございますが、政府の方で、中小企業、大企業に分けて、過去の売上高に応じた支援協力金の予算を定めております。これに伴いまして、必要な財源を確保するものでございます。当該市町村の飲食店で、要請期間全てに協力した事業者に対して、図にありますとおり、支援金を行うための財源でございます。

 それから、いば旅あんしん割事業というものを新規で計上させていただきました。こちらは、県内の旅行事業の補助事業が観光庁より出されているわけでございますが、ただ単に県内の旅行者への補助ということではなくて、元々私どもの方で用意しておりました「めざせ日本一」割の財源も上乗せした形で、新型コロナウイルス感染症の検査と組み合わせた形で旅行支援をするというものでございます。

 具体的には、旅行会社を通じて申し込みいただいて、旅行日の1週間以内に、PCR、あるいは抗原定量検査を実施した県民に対して、県内での旅行に対して支援をするというものでございまして、1万円以上の旅行代金のものについては1万円、それ以下の6,000円以上1万円未満のものについては6,000円ということでございます。

 ただし、この事業は、4月下旬から予約を開始して、5月の連休明けからということで予定はしておりますが、現在の感染状況などを踏まえて、本県の中でStage3に近づくような状況にあるところについては事業の停止を行うということを前提にして事業をつくっております。

 それから、119番映像通報システム導入促進事業ということで、こちらは、救急車を呼んで通報された方に、映像を携帯電話などで救急車の方に送っていただくというものでございます。それによって、救急車が到着する前に、患者さんの状況などを、より詳細に把握することができるということで、救命活動に結びつけたいということで、これは、いばらき消防指令センターに6台ほど試験的に導入させていただいて、その効果を見極めるという事業でございます。

 以上が、補正予算の内容でございます。私の方からは以上です。

東京(幹事社):ありがとうございました。幹事社からまず質問させていただきます。新規事業のいば旅あんしん割事業なのですが、検査と紐付けるとか、感染拡大防止と社会経済活動の両立という政策目的は良くわかるのですが、今日、たまたまかもしれませんが、感染拡大市町村の指定が始まる日に発表するという段取りになってしまって、このことは、誤ったメッセージを、自粛をお願いする中で、実際の支援は先かもしれませんが、旅行を奨励するようなことを発表するというのはちょっとちぐはぐな印象を与えないかという、その辺の懸念は考えないでしょうか。

知事:その懸念は全く当たらないと思っています。そもそも、そういう場所において、例えば、今回の外出自粛要請や営業時短要請をされているような地域からの出発、あるいは、そこへの旅行というのは、当然、除外する予定でございますので、そういう前提のもとで事業を実施しますし、状況に応じて柔軟にそれは対応する予定で、元々やっています。

 したがいまして、もし実施できるような状況であったとしても、このようにしっかりと検査を組み合わせた形で、新しい安心・安全な旅行を推奨するという事業として、私は画期的な事業なのではないかなと考えています。

東京(幹事社):ありがとうございます。幹事社からは以上です。各社さん、質問があればお願いいたします。

NHK:今回のこの補正案、新型コロナがほぼ全てを占めるということですが、これにかける知事の思い、あと重点を置いているものについて、その考えを教えてください。

知事:今回の補正予算は新型コロナ感染症の拡大抑制が基本的な中心になるわけでございますが、新型コロナウイルス感染症の対応としては、感染者の増加を想定した医療提供体制の整備を図るために、軽症者の受入施設の借り上げ拡大・拡充とか、あるいは、医療従事者の支援のための交付金であるとか、あるいは、営業時間短縮要請に応じた飲食店に対する協力金、こういう経費を今回計上したわけでございまして、県民生活への支援としては、特例貸付期限の延長に伴う生活福祉資金貸付金の貸付原資の積み増しなど、県内産業への支援として、感染症検査付き旅行プランを設定する県内宿泊施設等への支援というものを計上しております。

 いずれにしましても、こういう中身を、コロナ感染症の拡大防止ということを基本としながら、しかし、コロナ感染症をある程度前提とした中で、どう経済活動と両立していくかということを工夫しながら事業を練り上げていったというものでございますので、しっかりと県議会で審議していただいて、実施していきたいと思っています。

NHK:ありがとうございました。

東京(幹事社):他はよろしいですか。

朝日:先ほど話の出た、いば旅あんしん割事業なのですが、この時の検査なのですが、保険適用外の自己負担の分だと思うのですが、予算作成に当たって、検査にかかる費用はどれぐらいだと計算されたのでしょうか。

知事:今の民間事業者の検査費用で大体6,000円から8,000円と認識しています。

事務局:抗原定量検査は大体8,000円、PCR検査が1万6,000円です。

朝日:そうですよね。そうなると、支援額1万円とか6,000円とかとありますが、そうすると、1万円の割引を受けられるけれども、検査費用の差し引きを考えると、そんなに需要は喚起できないのかなという気もするのですが、そのあたり、どのような判断なのでしょうか。

知事:私は、逆に需要がものすごくあるのではないかなと思っておりまして、皆さん、安心しながら旅行に行きたいという希望を持っていらっしゃる方が非常に多いのではないか。旅行は、今のコロナ感染症の状況で思い切れないのですが、検査を受けて、自分も安心できて、相手にも迷惑をかけないで済むということであれば、是非行ってみたいと思っていらっしゃる方は非常に多いのではないかなと思っています。そういう需要の見極めも含めてこういう事業を組ませていただきました。

朝日:わかりました。あともう1点、新規で入っている介護福祉施設退院促進事業の件なのですが、確かに、現状では、国としては、元々いた施設に戻る時の費用の負担は見ていただけないのですが、このあたり、本来的には国として何とか費用を見るべきなのか、それとも、元々の施設のところに戻るのであれば、普通に施設側としては受け入れるべきだという考えのもとに国は多分支援をしないということになっているかと思うのですが、知事の考えとしては、このあたり、どのように考えるのでしょうか。

知事:国の考えていることは、今おっしゃったうちの後者の方で、要するに、元々その施設で感染された方が入院されて、退院の基準を満たして戻るのであれば問題ないだろうと。新規の感染を広げるということは基本的にはないだろうという見込みのもとで、他の施設に移る時だけを支援するという考え方で、それも十分理解できると思います。

 ただし、第3波の時に、実は、元々自分の施設にいる患者さんが入院された後、退院基準を満たして引き受けることに対して非常に抵抗感を持ってしまって、なかなか引き取りをいただけなかったという事態が県内で生じたことも事実でありまして、そういう不安感を少しでも軽減できるのであれば、6月末までには高齢者施設のワクチンの接種も行き渡ると踏んでおりますので、短期間の間にこういう形で抵抗感を減らすことによって、逆に医療機関の入院のキャパシティをきちんと確保することを優先できれば、その方がベターなのではないかということで、今回、こういう事業をつくらせていただきました。

茨城:いば旅あんしん割事業についてなのですが、コロナNext、Stage3の状況に近づいた際は停止を検討というふうにありますが、もう少し具体的に、どういう状況になったら停止を検討するかという判断指標みたいなものがあれば教えてください。

知事:まずは現在のように市町村単位で外出自粛、あるいは営業時間短縮をお願いする地域からの出発、そういう地域への旅行、いずれも対象外とさせていただくことになると思います。今後、その市町村の数が1週間単位の見直しの中で増減すると思いますので、それに合わせて事業の追加、あるいはキャンセルが生じると思っています。また、県全体でStage3を超えてまん延防止等重点措置を導入する事態になれば、場合によっては県全体での停止ということも視野に入ってくるのかなと思っております。

茨城:ありがとうございます。

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 福島第一原子力発電所の処理水問題について

東京(幹事社):補正予算案の関連は他でありますか。なければ、この質問は一旦切らせていただいて、それ以外の質問をまず幹事社からさせていただきます。先日、東京電力の小早川社長がいらして、汚染水を浄化処理した水の海洋放出について説明を受けられたと思います。

 その時に知事は取材に応じていただきましたが、重複になってしまうかもしれませんが、小早川社長の説明をどのように聞かれたかという受け止めと、あと、東京電力は、最近、いろいろ不祥事を起こしておりまして、社長もおっしゃっていましたが、東京電力に対する県民というか特に漁業者の信頼はあまり得られていない状況だと思います。これから東京電力にどのような対応を求めていくかということを改めてお話しいただけますでしょうか。

知事:国からの今後のALPS処理水の処理方針の決定、それから、東京電力からの説明、両方を承りまして、基本的な方向性としては、県としても理解したわけでございます。

 ただし、それは実際の実施までにはまだ時間があるわけでございますが、関係者の方々の理解と納得というのが重要になってくるということは、政府、あるいは東京電力とも共通した認識であるということでございまして、今後、実際の海洋放出に向けて、漁業関係者を中心に、実際にどれだけ丁寧に説明して、納得いただけるような、特に風評被害対策を出していけるかということが非常に重要になるのではないかということを、政府に対しても、あるいは、いらしていただいた東京電力の小早川社長にも申し上げたところでございます。

 今後、県としては、政府、あるいは東京電力の方から、漁業関係者を中心に、関係者への丁寧な説明、それの橋渡しをしっかりとやっていくつもりでございますし、今後、実際の放出までの間、どういう風評被害の対策を打ち出していくのか、そういうことについてもしっかりと見守っていきたいと考えております。

東京(幹事社):ありがとうございます。知事、この間、県内の漁業者の皆さんの声を聞かれる機会も多かったと思うのですが、漁業者のご理解というのは得られるとお思いになりますでしょうか。

知事:これまで、漁業関係者の方々、個別のコメントというのは報道などを通じてお聞きしておりますが、業界団体、あるいは漁業者全体としてのこれからの意見表明、あるいは考え方の決定というのを、まずは政府、あるいは東京電力との直接の話し合いということを踏まえてからのことだと思いますので、そこについてはしっかり注視をしていきたいと思いますし、今後、漁業関係者の方々の納得というのが今後の課題なのではないかなと思っています。

東京(幹事社):ありがとうございます。補正予算案以外の件で質問がありましたらお願いいたします。

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 新型コロナウイルス感染症への対応について

NHK:先ほどもちょっと話が出ましたが、本日から、感染拡大市町村、6つの市と町ですが、時短要請や不要不急の外出自粛が始まりました。ということで、今の感染状況と、それにあわせて、県民に伝えたいことというのを知事の方からお願いします。

知事:6つの市町について、県として、独自に不要不急の外出の自粛及び飲食店における午後8時以降、朝5時までの営業時間の短縮をお願いしたわけでございます。

 実際、感染状況は、この数週間、非常に急速な勢いで拡大してきております。先月、大体30人前後で推移していた新規感染者が、ここ一、二週間は50人前後、50人を超える数字で、本日、夕方発表させていただきますが、80人を超える感染者の発表をする予定でございますし、水戸市については20人を超える感染者の発表をする予定で、今、検証をしております。そういうことで、もう第4波の入り口に来つつあるという危機感を我々としても持っております。

 6市町にお住まいの県民の皆様はもちろんのこと、県内全域の皆様に是非コロナ感染症対策を十分意識した生活を送っていただけるようにお願いしたいと思います。特に、「マスクなし」の機会を徹底的に減らす。それから、普段、お会いしている方々以外になるべく会わないような対応が非常に重要になってくると思いますので、今後の県民の皆様のご協力を是非お願いしたいと思っています。

NHK:ありがとうございます。

茨城:先週から始まった飲食店に対する見回り隊についてなのですが、現状の進捗について教えてください。

知事:人口の大きな市の繁華街、例えば、水戸であるとか古河であるとか、そういうところについては、一通り、繁華街についての見回りは終了したと伺っています。6市町のうちでも、水戸、古河を除く市町についても、今、各市町と連携をとりながら、順次、見回りを進めていく予定でございますので、見回りについては、現在、順調に進んでいるのではないかなと理解しています。

茨城:対象市町村の拡大などについては、何かお考えはあるのでしょうか。

知事:対象市町村の拡大は、今後、感染状況を踏まえながら、必要に応じて追加していくことになると思います。

茨城:わかりました。ありがとうございます。

共同:先ほど、今日も80人ぐらいの発表があるとおっしゃっていましたが、この4月10日ぐらいまでは、人の移動を抑えるためということで県独自のまん延防止警戒期間というのをやっていたわけですが、現状の数の劇的な増加というのはどこら辺に原因があると分析されているのでしょうか。

知事:首都圏との移動を中心として、他県との行き来から感染が広がってきていると理解しているのですが、実は、この1週間程度、感染経路がはっきりしない新規の感染者が非常に増えてきております。それも、少数ですが、広い範囲で、いろいろな市町で新規感染者が広がってきているので、状況としては、実は、無症状の方を中心に感染が県内に拡大している可能性が高いのではないかなと危惧しております。

 そういう意味では、一部の地域の感染にとどまらない可能性が非常に高くなってきているので、今後、警戒をさらに強めていきたいと思っています。

共同:人の移動というのは、4月10日までのまん延防止警戒期間後の移動が多いというふうにお考えですか。

知事:その期間も含めてなのかもしれませんが、それははっきりしたことは言えませんが、そもそも、元々の県内の感染だけではなくて、県外からの感染がこの拡大に寄与していることは明らかではないかなと思っています。

共同:ありがとうございます。

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 GW期間中の新型コロナウイルス感染症対策について

読売:間もなく大型連休が近づいていますが、昨年同様、県として何かしらの感染対策を講じる予定があるか、お聞かせください。予定があるかどうかを含め、ゴールデンウィーク期間中の感染対策の何か呼びかけなどを検討しているのでしょうか。

知事:先ほど申し上げたことと同じでございますが、今、非常に感染の拡大が急速に進んでいる状況ですので、ゴールデンウィーク中も含めて、是非県民の皆様には感染防止を徹底していただきたいと思いますし、また、緊急事態宣言が、今後、東京にも発令されるという動きになっておりますが、そういう緊急事態宣言対象地域、あるいは、まん延防止等重点措置の対象地域の皆様を中心に、県内への旅行も是非控えていただくようにお願いできればというふうに思っています。

読売:いわゆる首都圏の宣言地域の方向けに、県内への観光自粛をお願いするということでしょうか。

知事:そういうことですね。

東京(幹事社):他はよろしいでしょうか。大丈夫ですかね。では、以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。

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