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更新日:2021年7月8日
この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021の開催中止について
(作成:報道・広聴課)
令和3年7月8日(木曜日)
11時00分~11時27分 会見室
毎日(幹事社):幹事社の毎日新聞です。今日は知事から発表がないということなので、幹事社から4点ほど、まず聞かせていただきたいと思います。今の新型コロナウイルスの県内の状況についてどのように見ているかと、東京都で4回目の緊急事態宣言の発令が検討されていますが、これについて何かご所感があればお願いいたします。
知事:現在の県内の感染状況でございますが、茨城版コロナNextでStage2という判断を維持しております。大体20人をちょっと超えるぐらいの感染者数で、これは今年の3月から4月にかけて、年度末・年度始めの水準と同様でございますが、その水準で今のところ抑えられているのかなと感じております。
ただ、大体(陽性者の)2割の方に変異株のL452Rの感染が見つかっておりますし、その中の幾つかはいわゆるデルタ株でございます。
また、先ほどの質問にもありましたが、東京での緊急事態宣言の再発令ということで、非常に感染者数が増えてきているということもあるので、今のところ、感染状況は落ち着いているものの、予断は許せないのかなと思います。
これは所感ですが、新規の感染者が増えている割には濃厚接触者が大きく増えていないという状況があるので、これは、一つは、医療従事者や高齢者施設などでのワクチン接種を進めた結果が、一つ、表れているのかなとは感じています。
毎日:ありがとうございます。次に、先日、4日と5日に行われた聖火リレーは無事に終わったと思うのですが、これについての所感もお願いいたします。
知事:県内での聖火リレーが、16市町を巡って、公道を使って実施できたことは非常に良かったのではないかなと思います。平和の祭典の一つの象徴でございますし、県民の皆様にも深く記憶に残るイベントになったのではないかなと感じております。
あと、県内各地の名所も巡ることができて、メディア等でも取り上げていただいたおかげで、あとは、ランナーの方たちのいわゆるバックグラウンド、そういう方たちの思いなんかもマスコミの皆さんを通じて広くいろいろな方に知っていただくことができて、とても有意義なイベントではなかったかと感じております。
毎日:ありがとうございます。次に、熱海で大規模な土砂崩れが発生しましたが、県では、現時点で、応援職員の派遣ですとか、何か検討していることはございますでしょうか。
知事:県としましても大変危機感を持っておりまして、県の管理・許可をしている盛土の地域だけではなく、危険だと思われる箇所についての総点検をこれから開始したいと思っております。
また、他県とも共同で、全国知事会などの場を通じて、不法残土の問題が非常に大きな問題になっておりまして、なかなか県だけでは手詰まりな点もございますので、例えば、罰則強化などについても、今後、静岡県など他県と連携しながら国に強く働きかけていきたいと思います。
毎日:盛土の総点検については、国交大臣も全国的にやりたいということをおっしゃっていますが、具体的にいつまでに点検を終わらせる予定ですとか、そういうスケジュール感の見通しというのは分かりますでしょうか。
知事:指示をしたばかりのところで、まだスケジュールまでは決め切れておりませんが、大体、対象箇所として緊急点検をすべきところは、土砂災害特別警戒区域内で、かつ人家に被害が及びそうな場所459か所、特別警戒区域1,437のうち、人家が周りにある459か所などが、一つ、対象箇所になるのではないかなと。
その他、衛星データ、画像データなどで点検して、地形の変更があったような、あるいは、我々が把握していない、許可がされていない形で盛土がされているようなところも含めて、必要であれば立入調査も行いたいと思っています。
毎日:ありがとうございます。幹事社からは、以上です。各社さん、お願いいたします。
NHK:聖火リレーについてなのですが、一部の場所では人が密集していたところも見受けられたのですが、知事としてどういうふうに受け止めていて、どう対策とか課題を浮かび上がらせて今後に生かそうと考えておりますか。
知事:短時間ではあったと思うのですが、確かに人が密集してしまったということは発生したのかなと感じております。
組織委員会とも連携しながら、例えば、スポンサー企業に対して、いろいろなグッズなどを配る場所などを検討してもらったりとか、様々な工夫はしたのですが、実際となると、ランナーのところに皆さんが集まるのを防ぐのは難しかったかなと感じております。
今後、この教訓を生かしてということでございますが、東京オリンピックで実際に具体的に観客がどのくらい入るかということはまだ決まっておりませんが、観客については、組織委員会の方で三密対策をするということになっておりますので、しっかりと組織委員会をサポートしていきたいと思っています。
NHK:ありがとうございます。そのオリンピックなのですが、茨城県はカシマスタジアムでサッカー競技が行われますが、緊急事態宣言が都内に出される方向で、そうすると、都内では無観客の公算がかなり大きくなっているということで、茨城県は緊急事態宣言の対象下ではありませんが、知事として、カシマスタジアムに観客を入れるべきかどうなのかとか、そこら辺のお考えを教えてください。
知事:最終的には、五者会議などでお話が決まってくるとは認識しておりますが、それに従って県としてもしっかりと協力していきたいと思いますが、緊急事態宣言になって、無観客となった時に、カシマスタジアムは観客を入れてというのはなかなか理解をいただくのは難しい可能性が高いのではないかなとは思っております。
ただ、県としましては、専門家の皆様と、それから、五者会議で決まった決定に対して、しっかりとそれを実行していきたいと思っています。
NHK:ありがとうございます。ワクチンについてなのですが、今、国から、供給量が結構不透明な状況になってきていますが、今の状況を知事としてどう受け止めていて、今後、どういった要望を出そうと思っていますか。
知事:大変困惑しております。職域接種という形も含めて、ワクチン接種の能力を高めるように、国からも指示をいただきまして、全力で各市町村が取り組んできたわけでございますが、準備が整ったところで、希望量の4割ぐらいしかもうワクチンが回らないという話をいただいております。
また、長期的な見通しも示されていないので、来月、本当に来るのかというところについても、現場としては不安感を拭いきれないという状況でございまして、これについては、国としてもしっかりと対応していただきたいと思います。
具体的な要望等については、今、申し上げられませんが、近いうちに河野大臣に直接お会いして、県としての要望をお伝えしたいと思っています。
NHK:ありがとうございます。私から最後の質問です。先日、都議選がありまして、その結果をどう受け止めて、今年は知事選挙と衆院選がありますが、その影響について、知事としてはどう見ていらっしゃいますか。
知事:都議選の結果については、私どもは部外者でございますので、コメントは差し控えたいと思いますが、県知事選への影響は、まだ私以外に立候補を表明する方がいないので、まだ何とも言えないのかなと思います。
また、衆議院選挙への影響も、これからオリンピック・パラリンピックという一大イベントもございますし、それなども多分に影響しますので、この都議選が直接大きくどれだけ影響するかというのはまだ不透明なのではないかなと思います。
NHK:ありがとうございました。
読売:今の五輪の関係なのですが、無観客にしてほしいというふうに要請をするつもりはないということでよろしいでしょうか。
知事:そうですね。そもそも、緊急事態宣言の場合には無観客も辞さないということで総理のご発言もございますので、それに沿った検討がされるとは思っています。ただ、そこで緊急事態宣言を発令しない茨城県の会場をどうするかということについては、専門家の皆様も含めて、最終的には五者協議で決まっていく内容だと思いますので、私どもが意見を求められれば意見を出させていただきたいと思いますが、積極的には申し上げるつもりはございません。決められた内容でしっかりとやらせていただきたいと思います。
読売:それを踏まえて、先ほど、カシマでは観客を入れてというのは、理解は得がたいというお話がありましたが、カシマで観客が入ってもいいということになると、東京からも人が来ると思われますし、そういった意味での不要不急の往来の自粛というようなことは、知事としてはお考えとしてはあるということでしょうか。
知事:そうですね。当然、緊急事態宣言の発令されている地域との不要不急の往来の自粛を我々としても県民にお願いしている関係上、そことの齟齬が出てきてしまいますので、理解を得る困難さはあると思います。そういう点は組織委員会にも課題としてお伝えしていくことは必要かもしれません。
読売:最後に、1点質問ですが、万が一、無観客になった場合なのですが、県のボランティアの方々を、何か違う業務に当たってもらうのか、そういうお考えはありますでしょうか。
知事:ボランティアは大会ボランティアと都市ボランティアということになると思うのですが、大会ボランティアは試合が行われれば組織委員会の下でもともと予定されていた様々なサポートをしていただくことになると思いますが、都市ボランティアについては、観客がいなくなると大分業務がなくなってしまうというか、想定した業務がなくなってしまいますので、その場合の対応については再検討する必要があるのではないかなと。そもそもボランティアをお願いするかしないかも含めて再検討する必要があるのではないかなと思っています。
朝日:まず、盛土の総点検のことでお伺いしたいのですが、もう一度、対象の数字を教えていただけますか。
知事:土砂災害特別警戒区域を県内で1,437か所としております。そのうち、人家が周りにあるところが459か所、まずそこをやります。それ以外に、衛星データ等をチェックしながら、必要な点検を行って、必要に応じて現地への立入調査も追加で行いたいと思っています。
朝日:それは国から既に指示があったということなのか、県として独自にやられるということなのか、どちらでしょうか。
知事:国からの指示とは別に、今、県独自で考えております。
朝日:もう既に庁内の関係課には指示は出されたということですか。
知事:出しております。
朝日:昨日、指示されたということでしょうか。
知事:そうです。昨日、指示しました。
朝日:分かりました。あと、オリンピックの関係なのですが、カシマスタジアムは夜10時まで試合が予定されている日もあるかと思うのですが、夜間の対応については、例えば、夜間だけ無観客にすべきであるとか、そういうことを組織委員会に意見されるおつもりというのはございませんか。
知事:とりあえず、時間帯を分けてということについて、こちらから積極的に申し上げる予定はございません。大きな焦点は、東京が緊急事態宣言が再発令された環境下において、オリンピックの大会をどう運営するかということに絞られると思いますので、その中でどうするのか。その時に、緊急事態宣言が発令されている東京とそれ以外の県を区別するのか、しないのか、その辺が多分、今後、焦点になってくると思いますので、その辺はしっかりと注視したいと思いますし、意見を求められれば、しっかりとコメントしていきたいと思います。
朝日:あえてお伺いしますが、大井川知事は、5月12日の記者会見で、オリンピックについて、必ずやらなければいけないことではないと。感染状況に応じては中止の判断もあり得るというふうに言っています。今の東京で感染者数が1,000人近くなっているという状況の中で、あえてお伺いしますが、今、必ずやらなければいけない状況だとお考えでしょうか。
知事:言い方を変えさせていただくと、必ずやめなくてもいい状況だと思っています。要するに、本当に医療体制が逼迫してしまって、もうにっちもさっちもいかなくなってきてしまうみたいな一時期のインドの状況、例えば、酸素もベッドもという、ああいう状況でオリンピックをやること自体が、逆に国民や世界の理解を得られない状況だと思いますが、緊急事態宣言が発令されたとはいえ、それは実際にそういう状況に至らないようにしっかりとブレーキをかけていくということだと思いますので、工夫をしながらしっかりと安心安全な大会を目指すということは十分可能ではないかなと思っています。
朝日:ただ、その一方で、感染対策をとったにもかかわらず、仮にですが、オリンピック期間中に医療崩壊と言わざるを得ないような状況が出た時というのは、オリンピックを中断というか、途中でやめるというのも選択肢としては考えられると思いますか。
知事:ちょっと仮定のお話なので何とも答えづらいと思いますが、そうならないようにしっかりと対策を先手先手で打っていくということなのかなと思っています。その意味で、政府の方も今回の緊急事態宣言の再発令という決断に踏み切ったものと私は認識しております。
朝日:最後に、知事選について、2点、お伺いしたいのですが、2期目のマニフェストはいつ頃示されるおつもりでしょうか。
知事:今、しっかりと内容を詰めて準備をしているところでございます。いつ頃というのは、まだ申し上げられる状況にはなっておりません。
朝日:あと、既に自公と国民民主が推薦を決められていて、連合も推薦を決められている中で、立憲民主党には推薦依頼を出されていないかと思うのですが、その理由をお伺いできますか。
知事:特に理由ということはないのですが、立憲民主党さんには積極的に出しづらい状況かなと思っております。もし状況が許すのであれば、私が推薦をいただくこと自体は個人的には大歓迎なのですが、積極的に私の方から推薦依頼というのはちょっと出しづらいかなと思っています。
朝日:他の党と比べると付き合いがなかなかないからということですか。
知事:それだけではなくて、私の場合は自公の推薦が基本でございますし、衆議院選が近い中で、自公対立憲民主党という構図の中で、私が積極的に立憲民主党に推薦してくださいということが、既に推薦していただいた政党から理解をいただけるかというところが最大の問題ですかね。
朝日:分かりました。ありがとうございます。
東京:今の質問で、ちょっと意地悪な質問かもしれないですが、その理屈で言うと、国民民主党に推薦依頼するのもおかしいと思うのですか、そこはどう説明されますか。衆議院選では自民党の候補と戦うところもありますので。
知事:国民民主党については、自民党の中でもご理解いただいていたという認識でございます。それに基づいて私の方からも推薦依頼を出させていただきました。
東京:分かりました。
読売:知事の多選禁止条例について伺います。これまで、会見で、第2回定例会の直前まで提出を検討されるというご発言をされておりました。定例会も終わりましたが、現在のお考えを改めて伺わせていただけませんでしょうか。
知事:多選禁止条例ということについては、最大与党の自民党ともなかなか意見の一致を見ないところでございますので、引き続き、状況をしっかりと見ながら判断をするということしかないのかなと思っています。現時点では。
読売:1期4年の間の条例制定は難しい状況にあるかと思うのですが、そこはこの4年が終わるまでに制定されるということはされないということでよろしいのでしょうか。
知事:事実上、もうできないということですね。
読売:事実上、断念されたということ。
知事:そうですね。
読売:断念を決めたタイミングとその理由を改めてお願いいたします。
知事:1期4年ではもう議会はございませんので、1期4年間ということはもう難しいのではないかなと思います。
読売:それを決めた時期というのはいつぐらいなのでしょうか。
知事:いや、1期4年間では、もう事実上、つくることはできませんねということです。これからどうするかはまだ決めていません。
読売:選挙で公約で掲げられて、訴えて、条例制定をされないのであれば、それに関するご説明というのが必要かと思うのですが、こちらから質問するまで、知事からご説明するつもりというのは特段なかったのでしょうか。
知事:いえ、2期目の出馬に当たって、しっかりとその点についてもご説明するつもりではございます。
読売:今後、マニフェスト等を発表されるタイミングでということでしょうか。
知事:そういうことですね。
読売:再選された場合なのですが、2期目の任期中に条例制定を目指されるのか、それとも、条例制定するおつもりはないのかどうかというのは。
知事:それについても、マニフェストを発表するタイミングで私の判断をご説明したいと思います。
読売:分かりました。ありがとうございます。
茨城:県内で、先月、初めて、サツマイモ基腐病を発病した苗が確認されましたが、その件についての受け止めと、感染の疑いがある苗について、抜き取り処分ということを県の方でお願いされているということなのですが、そちらに対する補償など、今、お考えのことがあったら教えていただきたいです。
知事:そちらに対する何ですか。
茨城:抜き取り処分をお願いしているところに対する補償など、何か考えているところがあればお願いします。
知事:今、基腐病の流通経路が分かっている中で、実際にそれを購入して植えている方に、我々の方にご連絡いただくように呼びかけをしていて、幾つかの実際に感染している苗も発見されて、そこの農場については、抜き取り作業と消毒作業が終わっているところでございます。今後、行き先不明な株がまだ残っていますので、それについても、引き続き、市町村と連携しながら、皆様に呼びかけの徹底を図っているところでございます。
抜き取り作業については、大体のところでご理解をいただいてはいるのですが、苗の購入費用についての補償ということも、今後、検討課題なのではないかなと考えておりますので、今後、庁内で内容を詰めていきたいと思っています。
茨城:先日、ひたちなかのロック・イン・ジャパン・フェスティバルの中止が発表されましたが、県医師会などの要請を受けてということですが、昨日、知事の方でコメントを出されていますが、改めて受け止めをいただければ。
知事:県内でも有数な集客を誇るイベントでございますので、2年連続となってしまうこの中止の発表というのは大変残念だと思います。
ただ、一方で、医師会がおっしゃるように、首都圏で感染が広がっているこの状況で、大多数の観客が首都圏からいらっしゃるこのイベントを開催することに対する懸念ということも理解をするところでございますので、開催主催者としての苦渋の選択ではあったと思うのですが、我々としても、やむを得ないことではないかなと感じております。
茨城:中止を受けて、インターネットですとか、医師会の要請内容とか主催者の判断とかでいろいろな意見が飛び交っているようですが、そのあたりについて思うことがあれば。
知事:ネットの反応がどういう反応かというのはちょっと詳細には把握していないのですが、賛否の分かれるところなのかなとは認識しております。
ロック・イン・ジャパンという大きなイベントで、経済効果も高いものですから、そのイベントのために様々な準備をしてこられた事業者の方々のことを考えると、中止以外の方法はなかったのかという思いもございますでしょうし、一方で、デルタ株が広がってきている中の東京で緊急事態宣言が再発令されるような状況で、何万人もの方が集まるイベントを果たして開催して、医療体制を維持することができるのかという懸念もまた同じようにある。非常に難しい問題ではないかなと思います。
どっちがどうとは言えませんが、どちらのおっしゃることも理解はできますが、主催者として、最終的には苦渋の決断をされたということで、それをしっかりと尊重していきたいと思いますし、来年以降、必ずイベントが開催できるよう、我々としても努力していきたいと思います。
茨城:ありがとうございます。
毎日:他に質問ございませんでしょうか。では、ないようですので、これで終わります。どうもありがとうございます。
知事:ありがとうございます。
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