ここから本文です。
更新日:2018年6月30日
いばらき発!
世界に挑戦するベンチャー企業
新たなアイデアや技術で、これまでにないサービスやビジネスを提供する「ベンチャー企業」。ベンチャー企業の活躍は、地域経済の活性化につながり、さらには労働生産性の向上や質の高い雇用が生まれる可能性を秘めています。
県では、大学や研究機関が持つ優れた技術の「種」を発掘し、創業・事業化から、県内に定着するまでの一貫した支援を行うなど、ベンチャー企業の躍進を応援しています。
今回は、県の支援策を活用している2つのベンチャー企業の取り組みを紹介します。
株式会社LIGHTz代表取締役 |
||
所在地 設立 従業員 事業内容 |
:つくば創業プラザ(つくば市千現) :平成28年10月 :27人 :スペシャリストの思考のAI化、 ロボットの社会的適用モデル開発など |
「日本を代表する会社に成長していきたい」と語る乙部さん。 |
社員との議論も活発に行われています。 |
株式会社LIGHTzは、平成28年10月に創業し、スポーツ選手やベテラン技術者などの思考をAI(人工知能)化する技術を開発しています。
例えば、スポーツ選手が何を考えながら試合を展開しているかは、選手本人しか分かりません。そこで、選手の思考を言語化し、可視化することで、他の選手が学ぶことができるようになれば、そのスポーツ競技の底上げや、チームの成績向上につながると考えられます。
AIの技術は、実践の場面でも使われ始めています。例えば、情報検索システムへのAIの導入のほか、昨年2月には、筑波大学女子バレーボール部とスポンサー契約を結び、監督や選手の「思考」を搭載したAIによる作戦の立案や、試合内容の分析を行えるシステムを開発しているところです。
会社創業のきっかけを「製造業の技術者として働いていた時、周りのベテラン技術者の「思考」にこそ本当の価値があり、これを次世代に残したいと考えました」と語る代表取締役の乙部信吾さん。
「つくば創業プラザは、行政の支援情報などが入手しやすく、また、入居している企業や周囲の研究機関などと一緒に仕事ができることが大きな強み。実際、連携協力をし、新たな成果も出ています」とのこと。「今後も、AIによって言語化された技の伝承を通して、世の中に貢献していきたい」と語ってくれました。
株式会社シロク代表取締役 |
||
所在地 設立 従業員 事業内容 |
:つくば研究支援センター(つくば市千現) :平成13年2月 :10人 :コンピュータ周辺機器の製造、販売など |
画面上部の小型カメラが、指の動きを認識します。 |
「これからも新しい技術を開発していきたい」と語る小川さん。 |
株式会社シロクは、平成13年2月に創業し、カメラ方式タッチパネルの製品を開発しています。
スマートフォンやカーナビゲーションシステムの液晶画面などに使用されているタッチパネルは、主に透明電極の電流などを感知する方式ですが、カメラ方式タッチパネルは、タッチする指の距離や位置を認識する方式で、カメラの位置を変えるだけで画面を大型化できるというメリットがあります。
このカメラ方式タッチパネルセンサーは、既に企業広告やテレビの天気予報の大型タッチパネルなどに採用されており、今後は、教育現場での「電子黒板」への活用も視野に入れられています。
事業も軌道に乗り始め、会社設立17年目を迎えた昨年、代表取締役の小川保二さんは、販路の拡大と、今後の事業展開について悩んでいました。
そこで、県が実施する「スタートアップ支援事業」に応募。専門家の助言により短期間で経営課題の本質を把握し、新規事業の立ち上げなどの課題解決に向け、具体的な実行計画の策定につなげることができました。また、専門家が同行しての商談や資料作成の方法、会計処理など、今後の事業展開に役立つノウハウも習得できたとのことです。
「今後は、医療や福祉、海外などの成長分野で事業展開をしていきたい」と語ってくれました。
ベンチャー企業を生み出す |
|
▼ |
ベンチャー企業を育てる |
活動拠点の支援
マッチングや販路開拓の支援
資金調達の支援
|
▼ |
交流の場づくりなど |
|
:今年度の新規事業 |
県技術革新課☎029(301)3522
このページに関するお問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください