ここから本文です。

更新日:2019年6月29日

県広報紙「ひばり」7月号「特集3」

森と湖は私たちの大事な宝物
~森林湖沼環境税~

県民共有の財産である森林や湖沼・河川を良好な状態で次世代に引き継ぐため、平成20年度から導入している「森林湖沼環境税」。県では、皆さんに納めていただいた森林湖沼環境税を活用して、適切な森林の管理や高度処理型浄化槽の設置を促進するなど、自然環境の保全に取り組んでいます。

 

森林のはたらき:水源の涵養かんよう(※)や土砂災害の防止のほか、快適な生活環境の保全、二酸化炭素の吸収など、私たちの暮らしに重要な役割を果たしています。
※雨水を土壌に蓄え、ゆっくりと川に流すことで、洪水や渇水を緩和したり、水質を浄化したりする働き

湖沼のはたらき:飲料水や工業用水、農業用水の水源として、またレクリエーションや私たちの心の安らぎの場として、毎日の生活に重要な役割を果たしています。

 

森林湖沼環境税の仕組み

納める人/県内に住所や事業所などがある個人、法人
納める額/【個人】千円/年
【法人】県民税均等割額の10パーセント/年
納める期間/2021(令和3)年度まで

森林湖沼環境税のしくみ

 

昨年度の森林湖沼環境税を活用した主な取り組み

森林の保全・整備

1.自立した林業経営による適切な森林管理と木材利用の推進

間伐や再造林による人工林の整備…間伐649.3ヘクタール造林14.5ヘクタール

 

 

 

林業経営体が実施する再造林などの森林整備を支援し、適切に森林を管理しました。

 

 

再造林に使用する種苗を安定供給できるよう採種園を整備…0.3ヘクタール

高性能林業機械のレンタル経費への補助…延べ58ヶ月

人工林における航空レーザー測量による森林情報の整備…1町(大子町)

展示効果の高い公共施設などの木造・木質化への支援…7施設

モデルとなる新築木造住宅への支援…8戸

学校などへの木材製品導入への補助…8施設

県立高等学校のブロック塀の木質化…6校

 

木材利用のPR効果が期待できる公共・民間施設の木造・木質化や木造住宅の新築を支援し、県産木材の需要拡大と、県民が木と身近に触れ合う機会を創出しました。

 

 

2.県土・生活環境の保全

海岸防災林の機能強化…植栽16.1ヘクタール
松くい虫被害予防の薬剤散布420ヘクタール(市町村実施分を含む)

平地林や里山整備への補助…86.2ヘクタール

 

3.森林に対する県民意識の醸成

森林・林業体験学習の実施…参加者数1万733人
詳しくは学ぶ

 

 

小・中学校の児童生徒を対象に、自然観察や林業体験、木工工作体験などの体験学習を実施し、森林に対する意識の醸成を図りました。

 

 

地域の森林づくり活動を行う団体への補助…20団体

 

湖沼・河川の水質保全

1.生活排水などへの対策

下水道・農業集落排水施設への接続に対する補助…1063件

高度処理型浄化槽設置への補助…1276基

 

 

高度処理型浄化槽の設置を支援し、水質汚濁の原因となる窒素やりんを通常型の浄化槽より多く除去することができました。

 

 

水質保全相談指導員による工場・事業場への立入検査…1212事業所

 

2.農地・畜産への対策

農地における施肥せひ改善栽培の実証ほ設置、負荷低減技術の普及


レンコン田や畑で、肥料の使い方などの新技術を実証し、環境にやさしい技術を普及しました。

家畜排泄物を減量するための炭化灰化処理装置や蒸発散施設整備への補助…2カ所

 

3.県民意識の醸成

霞ヶ浦湖上体験スクールの実施…参加者数9585人
詳しくは学ぶ

 

霞ヶ浦について湖上で学ぶ機会を提供し、子どもから大人まで広い世代に霞ヶ浦への関心を高めてもらうなど、水質保全に対する意識の醸成を図りました。

 

水環境保全を行う市民団体への補助…28団体

第17回世界湖沼会議(いばらき霞ヶ浦2018)(平成30年10月15日(月曜日)~19日(金曜日))の開催

 

4.水辺環境の保全

未利用魚の回収による窒素・りんの除去…未利用魚回収量354トン

 

 

販売対象とならない魚(アメリカナマズやハクレン)を湖内から取り上げ、魚の体に含まれる窒素やりんの回収を行いました。

 

 

アオコ抑制装置の運転、アオコの回収

直接浄化施設の設置、運転管理

 

ピックアップ(主な補助制度)

いばらき木づかいチャレンジ(木造住宅支援)

インタビュー

木材利用を促進することは、林業や木材産業の健全な発展を推し進めるとともに、水源の涵養かんようや土砂災害の防止、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の吸収などの、森林の持つ重要な公益的機能を発揮させることにつながります。
県では、県産木材の需要拡大を図るため、県産木材利用のモデルとしてPR効果が期待できる木造住宅の新築への補助(※)を行っています。

※主な要件:建物全体の木材使用量(材積)が25立方メートル以上であり、伐採の合法性が証明された地域材を100%使用すること(店舗併設型住宅の場合は、住居部分の木材使用量が25立方メートル以上であること)


「いばらき木づかいチャレンジ」を活用したNさん(水戸市)
家族が集まるヒノキの香りが漂うダイニングルーム

 

Q:県産木材を使った家の住み心地は?

木の香りに癒やされながら、快適に暮らしています。ダイニングルームが家の中心になるように設計したおかげで、自然と家族がそこに集まるようになりました。ヒノキの無垢材のフローリングは気持ちが良く、子どもたちは家中を素足で走り回っています。

 

Q.県産木材にこだわった理由は?

温かみのある木の家で暮らしたいという思いがありました。茨城県の木は良質であると聞き、そこで育った木と共に、子どもたちの成長を見守りたいと思い県産木材としました。子どもたちの成長と木の風合いなどの経年変化を楽しみにしています。

 

Q.森林についての思いは?

今回「木づかいチャレンジ」を活用したことで森林に関心を持つようになり、森林湖沼環境税によって県の森林が整備されていることを知りました。
木を植えてから家の柱材として使えるまで50年くらいかかるそうなので、森林を大切にし、次の世代に残す必要があると思います。これからも茨城の森林が整備され、県産木材がより広く利用されていくことを望んでいます。

 

補助に関する問い合わせ

県木材協同組合連合会
☎0294(33)5121

 

湖沼・河川の水質保全

下水道・農業集落排水施設への接続に対する補助

下水道・農業集落排水施設への接続促進を図るため、霞ヶ浦・涸沼・牛久沼流域にお住まいの方に接続工事費を補助しています。
さらに昨年度からは、霞ヶ浦流域限定で補助対象や補助額を拡充(最大35万円)しています。
詳細や申請については、お住まいの市町村の下水道担当課または農業集落排水施設担当課までお問い合わせください。


接続好事の様子

 

合併処理浄化槽の設置に対する補助

新たに合併処理浄化槽を設置する場合、費用の一部を補助しています。
また、トイレのし尿しか処理できず、風呂や洗濯などの生活雑排水は未処理のまま、河川や湖沼などに放
流されてしまう単独処理浄化槽をお使いの方が、生活雑排水も処理できる合併処理浄化槽へ転換する場合も補助しています。
河川や湖沼などの水質改善のため、ぜひこの制度を活用し、合併処理浄化槽への転換をお願いします。

詳細や申請については、合併処理浄化槽を設置する市町村(※)までお問い合わせください。

※行方市・常陸太田市・大子町では、費用の補助ではなく、浄化槽を設置・維持管理する事業を実施しています。

 

1人が一日に出すBOD(河野汚れの指標)を40gと仮定した場合
環境省ホームページを元に作成

 

 

 

 

学ぶ

森林・林業体験学習

県内の森林を将来にわたって守り支えていくため、小・中学生などが森林と人々の生活や環境との関わりを学ぶ体験学習を実施しています。(今年度の募集は12月末まで)

現地体験型学習

内容:林業の専門家などの指導のもと、自然観察や間伐・枝打ち・下刈りなどの体験を行います。

対象:1.県内の小学校(高学年生)、中学校
2.県内在住者を含む団体(自治会、子ども会など地域の団体)

人数:20〜80人/回

体験学習の場所:奥久慈憩いの森、県民の森、水郷県民の森、ミュージアムパーク県自然博物館など

参加費:無料(施設見学費は除く)

 

県林政課森づくり推進室
☎029(301)4021

 

校内体験型学習

内容:林業普及指導員が小・中学校を訪問し、森林の働きの講義を行うほか、木工工作や間伐などの体験を行います。

対象:県内の小・中学校

参加費:無料

 

県林政課指導グループ
☎029(301)4026

 

参加者の声

「森や葉っぱの説明が分かりやすくて楽しかった。もっと調べてみたい」
「間伐体験はすごく大変で、でも達成感があった」
「身近な森をきれいにしたいと思った」

 

霞ヶ浦湖上体験スクール

霞ヶ浦への理解を深めるほか、参加者から水質浄化活動の輪が広がることを目的として、体験学習を実施しています。

内容:遊覧船で霞ヶ浦の湖上に出て、昔の霞ヶ浦の様子の説明やプランクトンの採取・観察などを行う湖上体験と、水環境関連施設の見学を組み合わせた学習を行います。(先着順。募集数に達し次第受け付け終了)

対象:1.県内の小・中学校
2.県内在住者を含む団体(自治会、子ども会など地域の団体)

人数:20〜40人/回

施設見学の場所(次の中から1施設):霞ケ浦環境科学センター、霞ヶ浦ふれあいランド、県民の森、水郷県民の森、雪入ふれあいの里公園、かすみがうら市歴史博物館、県内上・下水道施設

参加費:無料(施設見学費や実習費は除く)

 

関鉄観光株式会社
☎029(822)3727


霞ケ浦環境科学センターでの顕微鏡を用いた実験

 

 


湖上でのプランクトン観察

 

 

参加者の声

「プランクトンを見たのが初めてで実験が楽しかった」
「油の使用量や処理の仕方を改めて見直したい」
「霞ヶ浦を大事にしたい」
「霞ヶ浦をきれいにするためにできることをしていきたい」

 

お知らせ

森林湖沼環境税PRキャラバンを実施します

本県の大切な森林や湖沼・河川について、県民の皆さんと共に考えるため、森林湖沼環境税PRキャラバンを県内各地で実施します。アンケートにご協力いただいた方には、森林や湖沼にちなんだプレゼントをご用意しています。ぜひお越しください。

 

イベント内容

県産木材を使った箸作りやコースター作りなどの工作や、プランクトン観察などの体験ができます(プランクトン観察はエコフェスを除く4会場で実施)。木のおもちゃもたくさん取りそろえてお待ちしています。

開催日時 会場
7月 7日(日曜日)
10時~17時
イオンモール下妻ナチュラルコート(下妻市堀篭972-1)
20日(土曜日)
10時~16時
日立シビックセンターエコフェスひたち2019会場内(日立市幸町1-21-1)
28日(日曜日)
10時~17時
イオン鹿嶋店ジーコ広場横(鹿嶋市宮中290-1)
8月 18日(日曜日)
10時~17時
イオンモールつくばセンターコート(つくば市稲岡66-1)
25日(日曜日)
10時~17時
ファッションクルーズニューポートひたちなか
セントラルコート(ひたちなか市新光町34-1)

茨城県_森林湖沼環境税」で検索

 

森林湖沼環境税に関するお問い合わせ

税の仕組みに関すること
県税務課029(301)2418

税の使いみち(森林)に関すること
県林政課森づくり推進室029(301)4021

税の使いみち(湖沼・河川)に関すること
県環境対策課水環境室029(301)2968

 

戻る

次へ

このページに関するお問い合わせ

営業戦略部営業企画課戦略・広報

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2128

FAX番号:029-301-3668

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

質問:このページの情報は役に立ちましたか?

質問:このページは見つけやすかったですか?