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更新日:2023年9月28日
ベトナムとの交流を足掛かりに
地域活性化のカギは「国際化」にあり。
近年、相互交流が活発なベトナムを例に、本県の国際化施策の
一端を紹介します。
ベトナムは気候が温暖で、地域によっては、米を年3回も収穫できるなど、豊かな国土を持っています。また、ベトナム人は勤勉で優秀。人口は9000万人を超え、近年富裕層も増えていることから、輸出などの市場としても注目されています。また、農林水産業や繊維産業が盛んで、皆さんの食卓に並ぶエビやコーヒー、普段着ている衣類などの中にもメイド・イン・ベトナムがあるかもしれませんね。
社会経済のグローバル化などに対応し、経済、観光、教育、文化など広範な分野で、国際的な協働関係を深め、地域の活性化を図るためです。茨城を含む日本国内の人口減少や少子高齢化により、国内市場の縮小は、ある程度避けられません。経済成長が著しいアジアなどの活力を取り込み、海外展開を図っていくことが、本県の活性化に極めて重要です。そのアジアの中でも近年、県ではベトナムとの関係に特に力を入れています。
ベトナムは国民の約70パーセントが農村居住者であり、農業の近代化を図るため、日本の進んだ農業技術を取り入れたいと考えています。一方、農業産出額全国第2位を誇る本県は、高い農業技術を持っていますが、多数の外国人農業実習生を必要としています。そのため両者で農業分野を中心に経済交流を深める話に発展したことがきっかけです。2014年3月、ベトナムのチュオン・タン・サン国家主席が来県した際に、同国の農業農村開発大臣と橋本知事との間で、農業における協力関係強化に関する覚書を締結しました。さらに、ベトナム政府の招きで、同年10月、橋本知事や県議会、県内市町村、農業団体、経済団体、福祉医療団体などから構成される訪問団がベトナムを訪れ、政府要人との面談や現地視察などを行い、お互いの理解をさらに深めました。
チュオン・タン・サン国家主席来県(2014年3月)ベトナム国家主席府前での記念撮影(2014年10月)
人材交流、輸出拡大のチャンス!
農業技術者のベトナムへの派遣や、ベトナム人農業研究員の県試験研究機関での研修受け入れなどを行っています。さらに、JA県中央会でも、ベトナムにおける農業技術力向上のため、2017年までの約3年間で、
300人のベトナム人技能実習生の受け入れを計画しています。
また、昨年10月からは常陸牛の輸出を開始し、販路の拡大を進めています。首都ハノイ市のホテルやホーチミン市のレストランで、常陸牛が提供され、現地でも高い評価を得ています。
橋本知事を表敬訪問する
ベトナム人農業実習生(2015年3月)
お問い合わせ
県農業経営課☎029(301)3861
県畜産課☎029(301)3993
ベトナムからのツアー企画数が昨年の10倍以上!
昨年11月、ベトナム最大の都市ホーチミン市で行われた「ジャパン・フェスティバル・イン・ベトナム」に
茨城県ブースを初出展し、国営ひたち海浜公園のネモフィラなど、茨城の観光地をPRしました。また、現地
の旅行会社などと商談を実施し、ベトナムから本県へのツアーは60本以上企画されています。
ベトナム人で賑わうジャパンフェスの
茨城県ブース(2014年11月)
お問い合わせ
県観光物産課☎029(301)3616
県内企業の海外進出を支援!
県では、株式会社常陽銀行シンガポール駐在員事務所への職員の派遣や、ジェトロ茨城貿易情報センターとの連携などにより、中小企業の海外進出を支援しています。
昨年10月のベトナム訪問団に参加した株式会社常陽銀行は、同年12月にベトナム外国投資庁と業務協力に関する覚書を締結し、県内企業のベトナム進出支援態勢の充実を図っています。
県産業政策課☎029(301)3259
東南アジア諸国連合に加盟しているベトナムとの交流拡大を足掛かりとして、ベトナム以外の東南アジア諸国などとの交流も、さらに深めていきます。また2016年の主要国首脳会議(サミット)関係閣僚会合のつくば
市への誘致など、今後も国際化施策の取り組みを通じ、農業、商工業、観光、福祉医療など幅広い分野において、本県の持続的発展を図っていきます。
県国際課☎029(301)2857
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