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更新日:2023年11月20日
2019年度の記録へ
10月27日(火曜日)、鹿島地帯特産指導所で標記講座を開催し、生産者、関係機関等、計37名(うち生産者17名)が出席しました。「高収量を目指したピーマンの栽培技術」として、今年度の試験内容について所内ハウスで結果を報告するとともに意見交換を行いました。
栽培技術に関する内容として、栽培環境や変夜温管理及び施肥のシステム管理による増収効果、遮熱フィルムによる日焼け果の発生軽減効果等の環境制御技術について報告しました。環境制御では栽培時期や作型別に炭酸ガス濃度等を制御することで、可販収量が増加するとともに、変夜温管理を行うことで重油代削減が図られ所得を向上させる効果が高いことについて紹介しました。出席者からは環境制御条件下での栽植密度や整枝方法の違いによる光環境の変化や、作業性の違いについて質問があり、開発技術に対する関心の高さが伺えました。
また、病害虫防除に関する内容では、アザミウマ類に対する薬剤感受性が低下している現状や、土壌深層の線虫に対する消毒方法、線虫と疫病に抵抗性を有する台木の収量性、線虫抵抗性系統の選抜状況について説明しました。出席者からは天敵導入後に使用できる薬剤や、土壌消毒を行う際の注意点、線虫抵抗性系統の品種化の時期等について質問があり、病害虫防除に対する関心の高さが伺えました。
鹿島地帯特産指導所では、これからも生産者や関係機関と連携し、産地の発展につながる試験研究を行っていきます。
写真1環境制御を行っているハウス内の検討
写真2質疑応答の様子
9月15日(火曜日)、神栖市の現地若松生産圃場で標記検討会を開催し、生産者、メーカー、関係機関等計27名(うち生産者14名)が出席しました。当所で取り組んでいる試験課題について、昨年度の調査結果および今年度の進捗状況を説明するとともに、現地から要望の高いドローンを活用した追肥の省力化作業の実演を行い、さまざまな意見交換を行いました。
当所で取り組んでいるセンリョウの光合成速度、若松の生育に影響する土壌要因、追肥による若松の生育促進効果に関する試験の成果を報告しました。参加者からは、遮光率を変えてセンリョウの生育への影響を調査した結果については、複数年で評価してほしい、夏季のみ遮光率を変えて影響を調査してほしいとの要望が寄せられました。若松の生育に影響する土壌要因については、対策技術や追肥との関連性について質問がありました。
また、ヤンマーアグリジャパン株式会社の協力のもと、ドローン(T20、MG-1SA)での肥料散布(粒状肥料および水)の実演を行いました。メーカーによる機体の概要説明のあと、実際に若松圃場で散布を行い、感水紙による付着程度の評価を行いました。生産者からは、機体性能、技術習得の制度、機体の価格やランニングコスト等について意見が寄せられました。
意見交換の場では、生産者相互に情報を共有するとともに、普及センター、メーカーを交えて様々な情報交換をすることができました。鹿島地帯特産指導所では、これからも生産者や関係機関と連携し、産地の発展につながる試験研究を行っていきます。
写真1試験研究課題についての検討
写真2マツ圃場でのドローンによる肥料散布の実演
写真3回収した感水紙による付着程度、散布ムラについての検討
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