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更新日:2021年1月22日
令和3年1月臨時会の開会に当たり、提出いたしました議案等の説明と報告を申し上げます。
はじめに、新型コロナウイルス感染症により、亡くなられた方々のご冥福を謹んでお祈り申し上げますとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
まず、新型コロナウイルス感染症の現状と対策についてであります。
国内の新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は、東京を中心とした首都圏における急速な増加に伴い、年末から増加傾向が強まり、過去最多の水準の更新が続くとともに、年明け以降、感染拡大のペースが加速し、全国的に感染者が急増している状況にあります。
こうした状況を踏まえ、政府においては、今月8日に、首都圏の1都3県を対象に、緊急事態宣言を発令したのに続き、14日には、大都市圏から全国に感染が広がる前に対策を講じる必要があることなどから、新たに7府県を追加したところであります。
本県におきましても、11月に入り感染者数の増加が続いたことを受け、11月28日以降、新たな対策として、人口1万人当たりの新規陽性者数が1.5人以上となった市町村を「感染拡大市町村」と位置づけ、外出の自粛と酒類を提供する飲食店等への営業時間短縮を要請するとともに、当該地域の福祉施設の従事者等を対象とした緊急検査を実施する措置をいち早く講じてまいりました。
これにより、首都圏を中心に感染が拡大する中、新規感染者数を抑制し、病床稼働率も改善するなど、一定の効果を上げることができたところであります。
しかしながら、年明け以降、首都圏での新規感染者数の急激な増加や年末年始の人の移動などの影響により、感染が県全域へ急速に拡大してきたことから、今月7日から県全域を対象に不要不急の外出自粛を要請するとともに、翌8日には、「感染拡大市町村」における営業時間の短縮を午後8時までに2時間前倒しし、対象をすべての飲食店に強化したところであります。
さらに、15日には、感染拡大による病床の稼働状況の推計結果から、病床ひっ迫リスクが非常に高まってきたと判断し、医療崩壊を何としても食い止めるため、県の対策指針「コロナNext」の判断指標をステージ4に引き上げ、県独自の「緊急事態宣言」を発令いたしました。これにより、18日から来月7日までの間、不要不急の外出・移動の自粛に加え、県内全域の飲食店を対象とした午後8時までの営業時間短縮のほか、イベントを開催する場合の人数制限などを要請したところであります。
こうした対策の実施に伴い、営業時間の短縮に協力いただいた事業者に対し、営業時間短縮要請協力金を支給してまいりましたが、最近の急激な感染拡大の状況を踏まえ、要請期間の延長などを見込み、本臨時会までに必要となる約71億円については専決処分により対応し、また、それ以降必要となる所要額については、今回、補正予算案として提出したところであります。引き続き、協力飲食店に対し、速やかに支給できるよう手続きを進めてまいります。
なお、現在、国において、緊急事態宣言が発令された地域に対し、飲食店と取引のある事業者や外出自粛の影響を受ける事業者への支援など、追加支援が検討されておりますことから、本県も同等の支援が受けられるよう、梶山経済産業大臣に要望を行ったところであります。
次に、医療提供体制の確保等についてであります。
入院患者の受入病床につきましては、各医療機関の協力により確保した500床のうち、これまで410床で運用してまいりましたが、新規感染者数の急激な増加に伴い、今月末までの予定を前倒しして、来週25日には500床まで拡充することとしております。また、更なる病床確保に向け、新たに70床から80床程度の追加を今月末を目指し調整しているところであります。
さらに、PCR等の検査体制については、県内に加え、首都圏の民間検査機関などとも交渉を行い拡充を図ってきた結果、現在、一日当たり2,500件の検査が可能な状況となっております。感染拡大を防止するためには、症状のある方への検査に加え、より迅速かつ幅広に検査を行い、無症状の感染者を発見していくことが大変重要でありますので、引き続き、民間検査機関にご協力いただきながら、検査能力の充実に努めてまいります。
なお、最前線で治療にあたっている医療従事者等に対する応援金及び慰労金につきましては、先月18日、専決処分により追加の予算措置を講じたところでありますが、引き続き、速やかな交付に努めるとともに、感染症入院受入医療機関への臨時支援金や病床確保に対する支援なども活用しながら、医療崩壊を招くことのないよう、しっかりと医療提供体制を確保してまいります。
こうした取組を徹底してもなお、感染の拡大により、現在の確保病床500床に対し、病床稼働率が60パーセントを超える状況に至った場合には、政府に対し「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づく、本県への緊急事態宣言の発令を要請してまいります。
依然として感染の収束が見通せない状況ではありますが、政府においては、新型コロナウイルス対策の実効性を高めるため、事業者への罰則や支援を規定する特別措置法などの改正が進められておりますので、早期の成立を期待しているところであります。
また、ワクチン接種についても、できる限り来月下旬までには接種開始できる方針が示されておりますので、県におきましても、接種事務を円滑に実施できるよう保健福祉部内に新たなチームを設置したところであります。
引き続き、県議会並びに県民の皆様とともに、危機感を共有しながら、感染防止対策に取り組み、一日も早い収束を目指してまいります。
次に、千葉県での鳥インフルエンザ陽性に伴う対応についてであります。
昨日、千葉県内のあひるの飼養農場において、高病原性鳥インフルエンザの陽性が確認されるとともに、当該農場から、かすみがうら市及び古河市内の3農場へのあひるの移動が確認されました。
このため、確認後直ちに県高病原性鳥インフルエンザ等防疫対策本部を立ち上げ、約2,880羽の殺処分命令を決定し、その日のうちに殺処分及び農場の消毒などの防疫措置を終えたところであります。また、殺処分対象外のあひるについては、移動禁止措置を行い、約2週間の経過観察をしてまいります。
引き続き、県内での発生予防とまん延防止のため、防疫体制の強化に全力で取り組んでまいります。
次に、提出議案等についてご説明申し上げます。
今回の提出議案は、予算の補正に関するもの1件、報告1件であります。
まず、一般会計の補正予算についてであります。
今回の補正予算におきましては、先に申し上げました、営業時間短縮要請協力金の支給に要する経費として、210億円を計上いたしました。
この結果、補正後の一般会計予算の総額は、1兆4,200億5百万円となります。
財源としましては、全額、国庫支出金を活用することといたしました。
次に、報告は1件で、専決処分の報告であります。
以上で、提出議案等の説明を終わりますが、なお詳細につきましては、お手元の議案書等により御審議の上、適切な御議決を賜りますようお願い申し上げます。
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